桜井昌一ふたたび


表紙.jpg「日本マンガ事件史」(満月照子&桜井顔一/鉄人社)も無事に発売され、ダヴィンチニュースや神戸新聞のコラムなどでも取り上げられ、コロナの影響で発売が二ヶ月遅れたが、近所の店頭でも見かけるようになりホッとしている。
この本で自分が担当した内容に、水木しげるの「河童の三平」(貸本版)二重出版事件を取り上げたが、本来この記事は収録される予定ではなかった。これは僕がこの本に関わる際に編集部から依頼され実験用として書いた、所謂オーデションのようなコラムだったので、これと同時期に書いた「悪魔くん」の落書き事件(こちらも「マンガ事件史」に収録)とともに『黒のマガジン』の水木しげる特集へ移行するつもりであった。勿論黒マガの場合はもっとユームラスに肉付けするが。紆余曲折あって「マンガ事件史」に収録されたのであろう。
なんつってもこの事件の被害者は東考社・桜井文庫版で先に出版しようとした桜井昌一である。自費出版で文庫化しようと意気込んでいた桜井に対し、同じく貸本版の文庫本を大手出版社がちゃんと契約して正規ルートで出版したのだから、正確に云うと二重出版というよりは偶然出版ということだろうか? この一件で桜井昌一が人間不信になたっという実話もあり、顔画工房で描いた「劇画百景」(小社刊『中年劇画』収録)なる漫画にもエピソードとしてこの話を加筆している。
気の毒なのは桜井昌一は無論のこと、ちゃんと契約した話を今更蒸し返された長谷川裕もである。長谷川としては職業として出版に関しており、契約書を交わしていないであろう弱小桜井のほうが無断出版と云われかねないのかもしれない。しかし桜井のあのキャラだ。水木マンガに思い入れのある人間ならどうしても桜井のほうに感情移入してしまう。そんなこんなも色々あって桜井文庫版の「河童の三平」全8巻は現在も高価である。
なお、長谷川裕の著作「貸本屋のぼくはマンガに夢中だった」(思想社文庫)を読むと、やはり「河童の三平」に対する思い入れが大きく、そのわりにはこの本と出会って、どの貸本マンガにも類を見ない作品なので水木しげるを変質者と思ったと告白しているのが独特でいい。とても興味深い内容で大変面白い本なので、僕はハードカバー版と文庫版の両方所有している。
なお「悪魔くん」の落書き事件を自分の周辺で最初に発見したのは藤本和也君である。さすが黒マガ編集長だ。
ティファナ聖書.jpg
「山坂」第八号でもとりあげた「ティファナバイブル」の話も「日本マンガ事件史」で取り上げてます。


新作アニメ2作完成!長編は全然進まない!
今年は映画祭も大変な騒ぎだ。ゆうばり国際ファンタも、9月にオンライン配信上映となったそうだ。今年も常連の鉄ドンと、昨年から発起した「おまめ映画菜」に短編作品で顔映画も参加している。この二ヶ月間でアニメ二本を制作するのはなかなかおそろしくハードであった。しかも昼間は派遣の力仕事で、週に三日は残業だ。しかも往復2時間の自転車通勤で、帰宅後、入浴炊事洗濯やってから作業となる。当然作業は深夜までかかり、睡眠時間は削られ翌朝出勤だ。これにはかれこれ半世紀を生きようとしている者としては相当の体力と忍耐と精神力が必要となった。今考えると種類の違うアニメ二作品、よくできたなーと思うが、おかげ現時点でも足腰はふらついたままだ。長編アニメ制作は延期のままなので、これを本意気でやるとなるとまず昼間の仕事を辞めるか休職するかだが、それもなかなか勇気が要る。正直、自分が今一番やりたいのは‥やっぱり海水浴だな〜マジで。

●地元愛媛の観光案内
http://www.shikoku-net.co.jp/ehime/kankou/minamiuwagun/ainankankou.htm

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